そもそも「恵方」ってどういう意味?
恵方とは陰陽道でその年の福徳を司る神、歳徳神(としとくじん)のいる方角のことで、その方角に向かって事を行えば、万事に吉とされます。
節分に恵方を向いて巻寿司を丸かぶりするのはそのためです。
恵方
- 2024年の恵方巻の方角は
東北東
恵方とは陰陽道でその年の福徳を司る神、歳徳神(としとくじん)のいる方角のことで、その方角に向かって事を行えば、万事に吉とされます。
節分に恵方を向いて巻寿司を丸かぶりするのはそのためです。
2月の節分は二十四節気の最初の節気で、旧暦では新しい年の始まりを意味します。
季節の変わり目には邪気が入りやすいと考えられており、新年を迎える前に邪気を払って福を呼び込む行事として、豆まきの風習は室町時代の頃から始まったとする文献が残されています。
それに対して、願掛けの行事である恵方巻の風習は、江戸時代末期、大阪の船場で商売繁盛祈願として始まったとする説など、複数の説がありますがどれも定かではありません。
昭和初期に大阪で、恵方を向いて巻寿司を丸かぶりすると幸運に恵まれるという宣伝が行われました。そのときは「幸運巻寿司」といわれていたようです。
この「幸運巻寿司」を食べる風習は戦争などの影響で一時は廃れますが、1970年代後半に大阪海苔問屋協同組合の行ったイベントを契機に復活し、関西地方に定着しました。さらに2000年頃からスーパー・コンビニで節分に巻寿司が販売されるようになり、「恵方巻」として全国に急速に広まりました。
昭和28年くらいに撮影されたある家庭内での豆撒き風景
2000年以降スーパーやコンビニでも恵方巻が販売されるようになった
文献でこうしなければならないと決まり事があるわけではなく、言い伝えとして、一人に一本の太巻きを、恵方を向いて、願い事をしながら最後まで喋らずに食べ切るのがよいとされています。
食べ切らないうちに話すのは運が逃げてしまうそうです。
恵方巻の風習は、なんといっても家族が集まって巻寿司を丸かぶりするという家族みんなで楽しめるイベントであることがここまで急速に広まった理由でしょう。
好きなものを断ったり、神社仏閣に詣でたりという従来の願掛けに比べて、家族そろっておいしい巻寿司を食べるだけで願掛けができるという気軽さも魅力です。
また恵方巻を買えば、お母さんが夕飯作りをちょっと手抜きできるというのもうれしいポイントかもしれませんね。
現在、節分といえば2月3日のことを指すのが一般的ですが、もともと節分とは古代中国の暦にちなんだ四季の節目のことであり、季節の始まり(立春、立夏、立秋、立冬)の前日を指します。
節分の日に巻寿司を丸かぶりすると願いが叶うといわれていることから、年4回の節分の日を「巻寿司の日」として記念日登録致しました。
≫巻寿司の日について
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